コピー大学学長のコピーライターになったエピソードをお届けしています。
人は誰でもコピーライターになれるってホント?
いろいろあって大学を中退し、「とにかく働かねば」と、知り合いの紹介で小さな広告制作会社でアルバイトとして働くことになりました。
学生時代に「文章を書く仕事がしたい(正直に言うと作家を目指していました)」と思っていて「コピーライターがいいんじゃないかなぁ」と、とりあえずコピーライターを目指すことにしたのです。
「とりあえずコピーライターに」なんて、なんと無知で無謀だったのか。
思い出すと、穴があったら入りたくなります。
穴がなくても自分で掘って入りたくなるくらい恥ずかしいですし、失礼過ぎて、他のコピーライターの方々には口が裂けても言えません。
30年前に戻って、
「ちょっとそこのキミ。コピーライターという仕事をなめちゃいかんよ」
とガツンと言ってやりたいけれど、あの頃のぼくは、たぶん耳を貸さないだろなぁと思います。
「作文が嫌いで苦手だったのでは?」と思った人もいるでしょうが、中学生くらいから少しずつ読書が好きになっていったのです。(でも、あいかわらず作文は苦手でした)
とにもかくにも小さな広告制作会社でのアルバイト人生がスタートしました。
当時やっていたのは、カタログやパンフレットなどの原稿の受け渡しです。
クライアントにデザインやコピー案を届けたり、原稿の修正指示を聞きに行ったりする「おつかい」のような仕事です。
ぼくが勤めていた会社は、社内にはクリエイターがおらず、デザイナー、コピーライター、カメラマンなどはすべて外注していました。
すごく美化してカッコ良く言うと、プランナー・ディレクター集団でしたが、なんちゃって広告制作会社のような感じの会社です。
そんな会社でのおつかい仕事をやりながら、宣伝会議のコピーライター
養成講座にも通学しました。
正社員だったら、もしかしたら会社が受講費用を出してくれたかも
しれませんが、アルバイトだったので自腹です。
コピーライター養成講座に通いながら、広告制作会社でおつかい仕事を
する日々がしばらく続きました。
半後年だったか1年後だったか、あまりよく覚えていないのですが、アルバイトの身分ながらも名刺を作ってもらえることになりました。
人生初めての名刺。飛び上がるほど嬉しかったですね。
舞い上がったぼくは、さも当たり前のように
「じゃあ、肩書きはコピーライターでお願いします!」
と言ってしまったのです。
ほとんどコピーらしいコピーは書いていないにもかかわらずです。
「何、生意気なこと言ってるんだ!」
雷が落ちました。
普段は温厚でとてもやさしい上司だったのですが、怒らせてしまったようです。
『やらかしちまった・・・』
と思いました。
つづく。