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アイデアを企画書にまとめるプロセス

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アイデアを実現可能な企画にまとめるプロセスの例

思いついたアイデアを企画書にまとめていくプロセスを、架空のストーリーを通して解説します。


企画依頼内容(架空)

クライアント:業務用カラオケコンテンツ関連の企業
(通信カラオケ機器、カラオケ用映像ソフト、カラオケチェーンの展開など)

要望:「カラオケをもっと面白くして、集客力を高めるアイデアを考えて欲しい」というのがクライアントの要望です。

企画アイデアをどのように考え、企画書としてまとめていくか。

上記のような課題を与えられたあなたは、

「さて、どうしよう?」

と、いろいろと思いを巡らせました。


まず、あなたは、
「現在のカラオケ店の利用状況はどうなのか」
「通信カラオケの現状の課題は何か?」
「平日の昼間が課題だな。これをなんとかした方がいいだろう」
「今、どんな人たちが、どのように利用しているのだろうか」
などと、とりとめもなく考えました。

しかし、頭で考えているだけでは整理できませんし、「これだ!」というアイデアも浮かびません。

そこであなたは、数日間街を歩き、様々なカラオケ店に足を運び、女性雑誌を読みあさりました。
プライベートで友人数人を誘ってカラオケにも行きました。
仕事のことを忘れて、完全に1人の『客』としてカラオケを楽しもうと決めました。
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久しぶりにカラオケ店に行ったあなた。選曲して驚いたのは、年齢や時代から選べたり、気分で選べたりする様々な検索軸があることでした。
CDだけでなく映像も撮影でき、自分オリジナルのミュージックビデオを作れるサービスもありました。
「これ以上、新しいアイデアを盛り込むのは難しいのでは?」
と思えるほどでした。
しかし、何かヒントをつかみたい。そう思ったあなたは、とりあえず自分で楽しんでみることだと思い、カラオケを始めました。

盛り上がってくると、鳴り物を鳴らしたり、合いの手を入れたり、踊り出す者もいました。
最も盛り上がったのは、皆で踊りまくったときでした。

歌いながら踊るのは、ことのほか楽しく、ストレス発散になりました。

「もっと、上手に踊れたら楽しいだろうな」
「歌いながら踊るときに、マイクがちょっと邪魔だな」
・・・・・・・・!

そこで、あなたはひらめきました。
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アイデアの種

「歌って踊れるカラオケ店」

いわば、コンセプトです。
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コンセプトを核に、以下のようにアイデアが広がっていきました。


1.歌って踊りやすいように、ハンドマイクではなく「ヘッドセットマイク」を用意する。
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2.踊るのに適した曲を検索できるようにする。

3.ダンス用カラオケビデオを製作する。

4.平日昼間は、一番大きな部屋を使って簡単なダンス教室を開催する。

5.Sing&Danceコンテストを開催する。


ターゲットは、
「昼間は主婦層。午後・夕方は中高生」
とターゲット層を絞り込むことにしました。


平日の午後は小学生の子どがいる母娘を中心に、
平日の夕方と土日は、女子中高生に、
夜は社会人とターゲットと細かく分類しました。


平成20年に、文部科学省は学習指導要領に小学校・中学校・高校における表現運動・リズムダンスを盛り込みました。
そのため、ダンスを練習する子どもたちが増えるだろうと、あなたは推測したからです。

「自分の子どもがダンスができずに苦労したらかわいそうだ」
と心配する母親も一緒に楽しむことができ、子どものリズム感が養えるという一石二鳥の作戦です。


また、社会人に対しては、歌うだけのカラオケから、「歌って踊れるカラオケ」という新しいコンセプトを打ち出すことで、新しいブームを呼び起こそうと考えました。


「これは絶対にイケる!」

良いアイデアを思いつくと、今すぐにでもクライアントに提案しに行きたい衝動に駆られるものです。

しかし、ビジネスにおいて企画を実現させるためには、詳細をつめていかなければなりません。


◎予算は、いくらくらいかかるのか?

◎どれくらいのスケジュールで実行可能か?

◎どれくらいの効果が見込めるのか? その裏付けは?


これは、クライアントに企画を通すための3つのポイントです。

この中でも「どれくらいの効果が見込めるのか? その裏付けは?」は、とても重要な要素です。
アイデアが良くても、これがなければ単なる「いいアイデア」でしかありません。


アイデアを実現可能かつ効果が見込めるように文書化し、裏付けとなる資料をまとめて、はじめて企画書として成り立つのです。

アイデアをもとに企画書にまとめる。

思いついたアイデアを企画書にまとめていきます。

①企画書の表紙
タイトルの付け方に工夫を凝らすことで、「読んでみたい企画書」になります。

②目次
目次を設けることで、一目で「この企画書に何が書かれているのか」を伝えることができます。

③はじめに
冒頭の「はじめに」は、時代背景などを記述します。これから何を提案するのかという一文で締めます。すると、「はじめに」を読んだだけで全体の方向性が伝わります。

④現状分析と課題の抽出
リサーチを行い、現状を分析し、そこから浮き彫りになった課題を提示します。クライアントが気づいていない課題を発見するつもりで、入念なリサーチを行います。どのような調査を行ったのかを記しておくと説得力が増します。

⑤解決策の提示
課題の解決策を提示し、企画概要へとつなげます。

⑥企画概要
企画の概要を1ページでまとめます。このページだけで全体像を把握できるようになっていると理想的です。図表・写真・イラストなどを入れてもいいでしょう。

⑦企画の詳細
企画詳細は複数ページにまたがることもあります。

⑧補足プラン
広告宣伝、キャンペーン、イベントなど、企画を成功に導くための戦略を提示します。

⑨費用
必要なモノ・コトを明記し、概算費用を提示します。アイデア別、項目別などで分類するのが理想的です。クライアントが見たときに、どの分の予算を削るかなどが検討しやすくなります。

⑩期待される効果
可能な限り、数字で表します。また、なぜその数字が期待できるのか、その裏付けになる簡単な説明を記しておくといいでしょう。

⑪スケジュール
いつまでに何を行うのかを明記した簡単なスケジュール表を添付します。

⑫まとめ
ポイントをまとめます。箇条書きにしてもいいでしょう。

⑬各種資料
後半は、新聞・雑誌・リサーチ結果などの詳細資料を添付します。数十ページ以上になる場合は、別添資料にするといいでしょう。「この企画を実施すると効果が上がる」と感じられる裏付け資料を添付することが肝心です。